サンプル問題 科目A 問53

問53  新しい事業に取り組む際の手法として,E.リースが提唱したリーンスタートアップの説明はどれか。 

ア  国・地方公共団体など,公共機関の補助金助成金の交付を前提とし,事前に詳細な事業計画を検討・立案した上で,公共性のある事業を立ち上げる手法 

イ  市場環境の変化によって競争力を喪失した事業分野に対して,経営資源を大規模に追加投入し,リニューアルすることによって,基幹事業として再出発を期す手法 

ウ  持続可能な事業を迅速に構築し,展開するために,あらかじめ詳細に立案された事業計画を厳格に遂行して,成果の検証や計画の変更を最小限にとどめる手法 

エ  実用最小限の製品・サービスを短期間で作り,構築・計測・学習というフィードバックループで改良や方向転換をして,継続的にイノベーションを行う手法 

出典:基本情報技術者試験 サンプル問題

リーンスタートアップとは

なんとなく分かる気がしますが、念のために確認します。

リーンスタートアップは「痩せた」「細い」「脂肪のない」などの意味を持つリーン(lean)と、スタートアップを組み合わせた言葉です。リーンは主に人や動物に対して使われる言葉ですが、これをビジネス向けに置き換えると「無駄をそぎ落としたビジネスモデル」といえます。
つまりリーンスタートアップとは、できるだけ少ない費用や手順で最低限の製品を作り、顧客の反応を繰り返し確認することで方向性を定め、ビジネスを無駄なく回していくマネジメント手法のことです。

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次の説明が、進め方としてはより理解しやすいと思いました。

リーンスタートアップでは、以下4つの要素で方向性を決定します。

  • 仮説を立てる
  • 最小限のプロダクトを構築する
  • 実験して計測する
  • 学習から仮説に戻る

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選択肢を見てみる

以上を踏まえて、選択肢を見ていきます。

ア  国・地方公共団体など,公共機関の補助金助成金の交付を前提とし,事前に詳細な事業計画を検討・立案した上で,公共性のある事業を立ち上げる手法 

何もかもリーンスタートアップとは違う気がします。

これは、事前に詳細な事業計画を立案できる場合の手法ですね。

イ  市場環境の変化によって競争力を喪失した事業分野に対して,経営資源を大規模に追加投入し,リニューアルすることによって,基幹事業として再出発を期す手法 

金にものを言わせて、という手法ですね。リーンスタートアップではありません。

ウ  持続可能な事業を迅速に構築し,展開するために,あらかじめ詳細に立案された事業計画を厳格に遂行して,成果の検証や計画の変更を最小限にとどめる手法 

あらかじめ詳細に立案された事業計画とか、成果の検証や計画の変更を最小限にとどめるとか、真逆ですね。リーンスタートアップではありません。

う~ん、この手法は何なんでしょうね。この手法なら、事業を迅速に構築できると思います。しかし、その事業が持続可能であると分かっているというのは、限られた状況のように思いました。

エ  実用最小限の製品・サービスを短期間で作り,構築・計測・学習というフィードバックループで改良や方向転換をして,継続的にイノベーションを行う手法 

これがリーンスタートアップですね。

答え

雑感

参考にしたサイトの両方ともタイトルに「時代遅れ」と入っていますが、内容を読むとそんな感じでもないように思いました。これがPVを集める最新手法なのかもしれませんね。