サンプル問題 科目A 問13
問題
仮想化マシン環境を物理マシン 20 台で運用しているシステムがある。次の運用条件のとき,物理マシンが最低何台停止すると縮退運転になるか。
〔運用条件〕
(1) 物理マシンが停止すると,そこで稼働していた仮想マシンは他の全ての物理マシンで均等に稼働させ,使用していた資源も同様に配分する。
(2) 物理マシンが 20 台のときに使用する資源は,全ての物理マシンにおいて 70%である。
(3) 1 台の物理マシンで使用している資源が 90%を超えた場合,システム全体が縮退運転となる。
(4) (1)~(3) 以外の条件は考慮しなくてよい。
ア:2 イ:3 ウ:4 エ:5
出典:基本情報技術者試験 サンプル問題
よく考えずに解いてみた
最初この問題を見たとき、よく考えずに次のように解きました。
20台で70%ということは、物理マシンが1台停止したとき残りの物理マシン1台あたりの増加する資源は、70%÷20台=3.5%。
物理マシンが6台停止すると、3.5%×6台=21%で、70%+21%>90%
したがって、答えは6台停止したとき、と考えました。しかし、選択肢に6はありませんでした(笑)。
落ち着いて考えてみると
落ち着いて考えてみると、停止する物理マシンが増えると、1台あたり増加する資源の割合は増えていきます。次のような表で考えました。
物理マシンが1台停止すると、停止した物理マシンの資源70%を残った19台が負担するので、1台あたり3.7%増えます。
その状態で2台目が停止すると、停止した物理マシンの資源73.7%を残った18台が負担するので、1台あたり4.1%増えます。
このようにしていくと、5台停止したときに90%を超えることが分かります。
ということで、答えはエです。
試験でどのように解くか
しかし、実際の試験は電卓も使えないようなので、もっと簡単な解き方があるはずです。すぐに思いつかなかったので調べてみました。
ここで示される解き方は、1台あたりの資源を考えるのではなく、資源の総量を考えています。必要な資源の総量は、物理マシンが停止しても変わりません。
20台で70%の資源が必要であれば、必要な資源の総量は1400%です。停止した物理マシンの数をxとすると、(20-x)台で1400%を負担するので、1400÷(20-x)=90。これを解いて、整数に切り上げると答えが得られます。
納得しました。